海を臨む病院に入院して、ディスクジョッキーになったチビでヨワムシな少年。毎日届くリクエスト、病室に響く懐かしいメロディ、個性的な医師や入院患者たちとのゲストトーク…少年のお昼の放送は、病院全体を明るくあたたかな空気で満たしていった。そんな日々も束の間、やがて病状が悪化し、お昼の放送ができなくなってしまう。そして少年は11歳の誕生日に、ある決意をして、街に飛び出した。尽きせぬ想いが、ラジオから聴こえる—海辺の病院で紡がれる、小さなディスクジョッキーの初恋ものがたり。【「BOOK」データベースの商品解説】